をろしや遊覧記
- Моя поездка. Пошел в Смольный. Работал. Все, что приходилось - Маяковский
(― ぼくの旅行だ.スモリヌイへ出かけた.働いた.これは使命であった.―マヤコフスキー)
день 1 続き
前座
なんだか東方見聞録並の長編旅行記の様相を呈していますので,もう少しスマートな文章にしていきたいですね.まあ実物読んだことはないけどさ.
今回の文章は,まあ意味は文字通り.元ネタは,革命の詩人ヴラジーミル・マヤコフスキーのもので,1文目は「ぼくの革命だ」です.「ぼくの旅行だ」じゃ全然格好良くないですね.
裏話としては,最後のフレーズの翻訳に少し手間取りました.「All that had to.(すべきだった全てのこと)」という意味なんですが,どうも「すべき」とか「全て」とか入れてもしっくりこない.「すべきこと全てだ.」→なんだかくどい 「それは義務だった.」→強制労働? という具合で.内から出る感じを出すには「使命」がぴったりだと思います.
モスクワ着
1日目の長い機内生活を終え,無事モスクワに到着したところでした.
ところで,書き忘れていましたが,モスクワ到着時に成田発の便の乗客に放射線チェックがありました.3.11から2週間,地震や津波の全容が分かってきて,次は福島の原発の不安が世界に伝搬して言った頃です.あとで知ったんですが,モスクワ到着の直前に「成田をたち中国に到着した乗客から,中国の基準値を超えた放射線が検出された」という出来事があったらしく,それに反応した措置なのではないかと思います.まあおかしな値が出ている人はいないようでした.これまたあとで知ったことには,モスクワの線量は東京の2倍だったらしいです.東京余裕じゃないですか!
さて,東京の安全が確認されたところで,サンクトペテルブルグ行きの便に乗り換えます.こちらは1時間くらいで到着です.どうも1日目の描写が細切れになって見通しが悪くなっていますが,今日はサンクトペテルブルグに着いたらホテルに直行して終わりです.
モスクワ→サンクトペテルブルグ
さて,飛行機に乗り込みます.国内線だし,どうやら日本人は我々以外にほとんどいないようです.
乗ろうとするところで気になったのは,やたら機内での進みが悪いところ.なぜかと思っていたら,どうも乗客が上部に荷物を入れるために通路をふさいでしまい,通れなくなっているからでした.そういう人が何人もいました.日本人と違って無頓着ですね.
機内では,明日のエルミタージュ美術館でどんなところを見るべきかというのを,ガイドブックを読んで勉強していました.また,もう夜8時くらいですが,軽食としてジュース,パイ風のパン,パンケーキが出ました.パイ風のパンが,具がじゃがいもか何かでおいしかったです.
さて,1時間ちょっとするともう到着です.外はもう真っ暗で,街の光が見えます.「わー,整ってて綺麗だ」というのが第一印象でした.空港は郊外にあり,ひたすら街という感じではないのですが,様々な方向に道が通じ,それに沿って街灯が光っていました.
ついに到着
いやー長かった!朝っぱらに家を出て成田に向かい,昼に飛行機が発ち,10時間半乗ってモスクワへ,その後1時間半乗ってサンクトペテルブルグへ到着しました.時刻は20時半.日本時間だと26時半(翌2時半)!
そして飛行機から出て,初めてロシアの気温を感じる.これは寒い!吐く息は真っ白です.3月で少し暖かくなっているとはいえ,サンクトペテルブルグは北緯60度ですからね.稚内ですら北緯45度.また,モスクワと違って飛行機から建物への通路はなくて,普通に降りてバスで建物へ移動でした.バスの中の鉄の棒がすごく冷たかった・・・.
荷物受け取りを終えると,サンクトペテルブルグのガイドを担当するロシア人のおじさんと合流.日本語が普通にしゃべれるようです.
「よろしくお願いします.これからホテルにご案内します.」 いやー楽しみですね.
参加者7人とあって,15人乗りくらいの中型の車を貸し切り移動します.ゆったり座れて楽です.そして車内ではガイドさんがサンクトペテルブルグについて紹介.人口400万人いるんだね・・・.シベリアとか見てきた限りこんな寒いところによく住むなという印象が強かったし,郊外であまり現地人を見かけなかったこともあると思います.しかし寒さの点では,ヨーロッパ寄りなので暖流の影響でシベリアよりよっぽどましなんでしょう.
ホテル近くのフォンタンカ川 (意味は「噴水川」)
ホテル
いよいよホテル到着!写真は明るいですが,これは翌日撮ったもので,実際は真っ暗でした.
アジムトホテル(翌日撮影)
部屋の中はこんな感じです.下馬評によるとこのアジムトホテルは安宿ということでどうなるんだろうと思っていましたが,なんのことはない,綺麗な部屋です.
画質は汚いが部屋は綺麗 - アジムトホテル
ところで,ロシアの水道水は飲むことはできず,飲み水はミネラルウォーターを買います.ミネラルウォーターにはガス入りとガスなしがあり,ガス入りは炭酸水.どちらもよく飲まれるそうです.ちなみにこのホテルでは給水室のような部屋があり,そこで自由に飲み水を入手できるということで,手持ちのペットボトルに注いできたものが写真に写っています.日本の宅配水のように,上にタンクが付いていて,下のコックをひねると水が出るものでした.
部屋の気温についても,外とは無縁の暖かさ.室温計を見ると27度を指しています.ロビーの表示では外はマイナス4度だったので,30度もの気温差が.体調壊さないかしら.暖房らしきものは見当たらないのになんで暖かいのかと思ってみていると,部屋の端っこで壁から突き出しているものがあり,それが暖かくなっています.おそらくオイルヒーター.完全に部屋と一体になっていて,調節するボタンみたいなのも何も無いんですが,きっと暑くなったら窓を開けろってことなんでしょうね.あと,ガラスは二重張りになっていて,窓際にいても寒くありませんでした.
バスルーム - アジムトホテル
バスルームはこんな感じ.扉が頑丈な木製で,やや古いもののようでしたが,ピカピカ.浴槽に入っているのは普通のお湯です.濁っています.事前に説明があり,問題なしとのことでした.でも確かに飲めませんねこれは.
それと重要な点がもう一つ!このホテルは部屋で無線LANがつながるとの話でした.さっそくAirを取り出して接続!つながったぞ!そしてツイート.
@na2hiro: サンクトペテルブルグなーう (Twitter)
無事日本のみんなと疎通….だけど既に日本時間の4時半で,多くの人は寝ていました.まあ自分も今日起床したのは日本の朝8時だし,4時半になると眠いのではないかという疑問が出るかもしれませんが,夜更かしと考えれば4時半は通常の時間帯です.(いけませんね.)その後午前7時(現地午前1時)に寝ました.
いよいよだ…いよいよロシアを感じる時が来る!!